もちろん、本格的に蒸篭(せいろ)と臼(うす)・杵(きね)を使い、おおぜいでお餅をつくと、楽しみながらできて、搗きたてのお餅の味はまた格別です。
これから、詳しくつき方の説明に入ります。
◎下準備をします。
石臼は、熱湯を入れて暖めておき、杵も餅のあたる部分をその中に浸けておきます。
杵は、前日の晩から浸けておいても良いです。
餅がくっつきにくくなります。
蒸し台は、お湯を十分沸騰させておきます。せいろの内側を水でぬらし、蒸し布を使う時は同じく水でぬらし軽く絞ります。
◎もち米をせいろに入れていきます。
このとき、せいろの隅をつめるようにして底全体的にもち米を入れます。
隙間があると蒸しむらの原因となります。2段3段と積み上げる時、生の米は上に積んでいき、蒸しあがった最下段より使っていきます。
蒸し加減の目安は、米粒の色が、白色から黄色がかってきます。艶も出てきますので、その頃が良いでしょう。箸でつまんでみて (蒸気のやけどに注意してください)、口に含み確認すると間違いないと思います。
蒸せていない状態では、お餅になりませんのでご注意ください。
蒸しすぎも良くないですけど、最初は十分すぎるほど蒸すほうが、徐々にながれがつかめると思います。
くれぐれも、蒸し台は差し湯をして空焚きに注意しましょう。
◎いよいよもちつきです。
臼の横に、高さをそろえて桶に水を入れて用意しておきます。(手水)臼に入れておいた湯を出し、蒸しあがったもち米をいれます。
まず、杵を使ってよくこねます。これは、搗きはじめのとき、米が飛び散らないようにするためで、熱いあいだにていねいにおこなってください。
つき手とかえし手の位置ですが、【杵でつく人(つき手)と、臼の餅を返す人(返し手)】真正面に構えず、真横より少しはすかいに位置し、つき手の杵を振り上げる反対側のはすかいに構え、相手の動きが見えるように心がけましょう。
つき手は、かえし手が臼の中心にまとめた米の中心をめがけて、つくように心がけてください。杵を力任せに振り下ろさずに、柄(え)しっかりと握り杵の重みを利用してつき込む感じで、振り下ろします。
杵でつく人(つき手)と、臼の餅を返す人(返し手)のふたりでお互いの動きを確認しながら搗いていきます。とくにつき手は、間違って相手の手を打たないように十分に気をつけてください。
つき手は返し手が半づきのもちを中央に寄せたのを確認して、杵を中央にめがけて搗き、返し手のタイミングは、つき手の杵が餅から離れる瞬間から、はみでた (搗けていないところ) を中央に折りたたむようにして、もちを寄せます。この作業を繰り返し繰り返し行います。返しては、中央に寄せる時 (もちを臼からはがす時) に手水を使いますが、たくさんの量を使わないことが、より美味しいもちを作るこつです。
これらの作業を、手際よく、もちが冷めてしまわないうちに短時間で行うことにより、美味しいお餅が出来上がります。
つきあがったお餅は、丸めて小もちにして召し上がるも良し、棒状に伸ばしても良いと思います。また、牛乳パックを立てに二つ割にして、縦長の四角い容器をつくり木の枠などで補強して流し込むと、あられにする時には、スライスしやすいちょうど良い大きさにできます。
●市販のおもちをご用意される方は、
こちらから参考にしてください。
冷蔵庫に入れるか、冬場でしたら2・3日すると固まりますので、こうして棒状に出来上がったお餅を、厚さ2mmぐらいにスライスします。
◎お好みの大きさに切ったおもちを乾燥させます。
一度に乾かすと、むらができますので、徐々に乾かすようにこころがけ、曲げると「パキッ」と音がして割れるまで、乾くと生地の出来上がりです。
出来上がった生地はなるべく低温で保管して下さい。
◎仕上げの焼きの工程です。
焼く作業ですが、オーブンで焼かれるのが、いちばん簡単な方法です。
強火で5分、(機種によって、時間は変わります。)程よい焦げ目がつく程度に焼くと、香ばしいやきたてのあられの出来上がりです。
お好みに応じて、砂糖醤油をからめたり、サラダ油にとおして軽く塩をまぶしたりすることで、味付けを工夫してみて下さい。
以上、あられの作り方を説明しましたが、お気づきの点などございましたら、ご遠慮なくご意見ください。説明不足のところは、当社でわかる限りお答えいたします。